ユネスコ運動全国大会in沖縄 ②

開会式では、挨拶に立った日本ユネスコ協会連盟の松田昌士会長や
沖縄ユネスコ協会の東良和会長らが、「平和について、唯一、地上戦を経験した沖縄地で
改めて考える意義と社会動きの中に、何か不安な動き、時代の変化的なものが感じられる昨今、
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから人の心の中に平和の砦をきずかなければならない」との
ユネスコ憲章をかみしめ、将来にわたって反戦平和を推し進めなければならないとアピールしました。
中でも東会長の「民間ユネスコの鳩は鷹より強い!」との述べたことが印象に残りました。


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開会式

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特別講演:高橋哲哉氏(東京大学院文化研究科教授)
哲学者の高橋教授は「沖縄で平和を考える
~一人の戦後日本人の自省から~と題して述べた中で 
「戦後70年」、沖縄に米軍基地が74%、集中している現状をとらえ
もし、アンケート調査で示されたように本土の有権者の多数が
安保体制を望むならそのリスクの一端を本土でも負わないといけない」
そうでないと本土の人間が第2の加害者となる。
「しっかりと沖縄と向き合う必要がある」と述べました。




、「語り継ぐ平和」と題してのパネルディスカッションでは

悲惨な戦争体験をした元渡嘉敷村教育長の吉川嘉勝氏、
元糸満市教育長の大城藤六氏がパネリストを、
また、コーディネーターは琉球放送報道制作部担当部長の比嘉俊次ニュースキャスター
コメンテーターは高橋哲哉氏(東京大学院文化研究科教授)が務めました。

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島に配備されていた特攻艇「震洋」
艇首部分に爆薬(炸薬)を装填し敵艦に突こむ。

アメリカ軍が最初に上陸してきた渡嘉敷村でおきた集団自決から
奇跡的に生き延びた吉川氏は守備隊から手榴弾が配られ
敵上陸の上陸で悲惨な目に合わないうちに自決するように指示され
家族、親戚単位で死んでいった模様をを生々しく語りました。
また、軍隊の駐留していなかった他の島ではこのようなことは起きなかったとも話しました。

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司会進行をする比嘉俊次(琉球放送キャスター)

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沖縄南部戦線で自国の軍隊による壕からの追い出しを経験をした大城氏は
「国民を守るべき軍隊は沖縄住民を守ってくれなかった」と
戦争が招く非人間性、非情さを訴えました。

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未来にわたり平和を繋いでゆく方策として
戦争体験者が少なくなっている中で、
非人道的な戦争の恐ろしさを風化させないためにも
多くの証言や映像資料をアーカイブとして残すほか
戦跡などについても出来るだけ大切に保存して
子々孫々まで語り継ぎ、平和教育をしてゆく大切さが強調されました。


つづく

by makimaki59 | 2016-06-28 12:35 | ユネスコ
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